iDeCoと退職金の10年・19年ルール【受取タイミングの空白期間を解説】2026年版

運用・出口戦略

iDeCoと退職金を同時に受け取ると税負担が増える場合があります。その鍵が「退職所得控除の10年ルール・19年ルール」です。本記事では仕組みと受取タイミングの最適化を解説します。

⚠️ 知らないと数十万円損する可能性があります

iDeCo一時金と会社の退職金を同じ年に受け取ると、退職所得控除が「重複適用」されず税金が増えるケースがあります。

1. 退職所得控除とは?

退職金・iDeCo一時金を受け取る際に適用される大きな非課税枠です。

勤続年数(=拠出年数)退職所得控除額
20年以下40万円 × 年数(最低80万円)
20年超800万円 + 70万円 × (年数 − 20年)

例)iDeCoを30年間積立→退職所得控除=800万円+70万円×10年=1,500万円

2. 10年ルールとは?

iDeCo一時金と会社の退職金(または別のiDeCo一時金)を10年以内に受け取ると、退職所得控除の計算で不利になるルールです(2022年改正以降)。

具体例:60歳でiDeCo一時金、63歳で退職金を受け取る場合

受取の間隔退職所得控除の扱い税負担
10年未満先に受け取った一時金の拠出期間分の控除が差し引かれる増える
10年以上それぞれ独立して退職所得控除を全額適用できる最小化

→ iDeCo一時金と退職金の受取間隔を10年以上空けることで、退職所得控除を二重に使える。

3. 19年ルールとは?

会社の退職金を先に受け取り、その後にiDeCoを一時金で受け取る場合、退職金受取から19年以内のiDeCo一時金については退職所得控除が制限されます(2022年改正)。

→ 会社を退職した後もiDeCoを年金形式で受け取るか、退職から19年以上空けて一時金受取にすることで回避できます。

4. 受取タイミングの最適戦略

パターンおすすめの受取順序
60歳でiDeCo、65歳で退職金間隔5年→10年ルールに抵触。iDeCoを年金形式にするか、65歳まで受取を遅らせる
60歳でiDeCo、70歳で退職金(再雇用後)間隔10年以上→双方の退職所得控除をフル活用できる
60歳で退職金、その後iDeCoを一時金退職金受取から20年後にiDeCo受取→19年ルール回避(現実的には年金形式が無難)

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5. 退職所得控除の計算シミュレーション

iDeCo一時金500万円(拠出30年)+退職金2,000万円(勤続30年)を受け取る場合:

受取間隔合計退職所得控除課税対象額税負担(概算)
5年(10年未満)約2,200万円約300万円×1/2=150万円約30万円
10年以上約3,700万円課税対象なしほぼ0円

まとめ

  • iDeCo一時金と退職金は10年以上間隔を空けると退職所得控除を二重活用できる
  • 退職金を先に受け取ってからiDeCo一時金を受け取る場合は19年以上空けるか年金形式を選ぶ
  • 間隔を空けられない場合はiDeCoを「年金形式」で受け取る戦略も有効
  • 受取戦略は個人の状況で大きく異なるためFP相談がおすすめ

よくある質問

Q. iDeCo一時金を60歳で受け取り、退職金を61歳で受け取ると損しますか?

10年ルールに抵触するため、退職金受取時に退職所得控除の一部が使えなくなり税負担が増える可能性があります。iDeCoを年金形式で受け取るか、退職金受取を10年後に遅らせることを検討してください。

Q. 10年・19年ルールはいつから適用されましたか?

2022年(令和4年)の税制改正により適用されています。改正前は5年ルールでしたが、2022年以降は10年・19年ルールに変更されました。

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