最終更新日:2026年7月24日
iDeCoでは、選んだ運用商品に掛金をどの割合で配分するかを自分で決めます。資産配分は、年齢だけで決めるものではありません。受取までの期間、収入・資産の状況、iDeCo以外の資産、値動きへの許容度をあわせて考える必要があります。
資産配分を決める前の4項目
- iDeCoを受け取るまでの期間
- 収入・貯蓄・住宅費・教育費など、家計全体の状況
- iDeCo以外に保有する預金・投資資産・年金
- 値下がりした場合でも続けられるかというリスク許容度
この記事では、資産配分の考え方と見直し方を整理します。個別の運用商品の選び方はiDeCoの運用商品を選ぶ方法、掛金額の決め方はiDeCo掛金上限と設定の確認を確認してください。
資産配分とは何か
資産配分とは、元本確保商品や投資信託など、値動きや期待できるリターンが異なる運用商品に、掛金をどの割合で配分するかを決めることです。iDeCoの受取額は運用成績によって変わるため、商品を一つ選ぶ場合も複数を組み合わせる場合も、どの程度の値動きを受け入れるかを考えます。
投資信託の中には、複数の資産に分散投資する商品もあります。商品を多く持てば必ず分散できるわけではなく、投資対象が重なっていないかも確認が必要です。
リスク許容度を考える4つの視点
受取までの期間
受取までの期間が長いほど、価格が変動する商品を保有する時間も長くなります。ただし、期間が長いことだけで大きな値動きを取れるとは限りません。
家計の安定性
収入が変動しやすい、近い将来に教育費や住宅費などの大きな支出がある場合は、iDeCo以外の預金も含めて家計全体で考えます。iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、必要な生活資金を補う場所にはなりません。
iDeCo以外の資産
預金、NISA、企業年金、配偶者の資産など、世帯全体の資産とのバランスを確認します。iDeCoだけを切り離して、株式や債券の割合を決める必要はありません。
値下がりへの対応
投資信託は元本割れの可能性があります。価格が下がった時に、生活に影響せず、慌てて売買せずにいられるかを考えます。これまでの投資経験よりも、家計と心理の両方で続けられるかが重要です。
配分変更・スイッチング・リバランスの違い
| 操作 | 内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| 配分変更 | 今後の掛金をどの商品にどの割合で配分するかを変える | 既に保有している商品はそのまま残る |
| スイッチング | 保有している商品を売却し、別の商品へ入れ替える | 売却・購入の対象、価格変動、手続きの受付時間 |
| リバランス | 当初決めた資産配分に近づけるため、配分変更やスイッチングを行う | 当初の配分が今の家計・目的にも合っているか |
値上がり・値下がりだけを理由に操作するのではなく、当初決めた資産配分と現在の配分にずれがあるか、家計や目標が変わったかを確認してから判断します。
見直すきっかけ
- 転職、退職、育休、独立などで収入や企業年金が変わった
- 結婚、出産、住宅購入などで大きな支出の見通しが変わった
- iDeCo以外の資産が増減し、世帯全体の配分が変わった
- 受取時期が近づき、当初の配分を続ける理由を改めて確認したい
定期的に運用状況を確認することは大切ですが、確認するたびに変更する必要はありません。年に一度の通知や運営管理機関の画面で、資産額と配分を確認し、必要な時だけ見直します。
年代別の固定配分をそのまま使わない理由
「20代は株式100%、40代は株式と債券を何対何」といった例は、考え方の出発点にはなっても、そのまま全員に当てはまるものではありません。同じ年齢でも、収入の安定性、住宅ローン、教育費、企業年金、他の資産は異なります。
年代は受取までの期間を考える一要素として使い、実際の配分は家計全体とリスク許容度を踏まえて決めます。必要なら、金融機関の投資教育資料や中立的な相談先を利用して確認しましょう。
よくある質問
Q. iDeCoは一つの商品だけでもよいですか?
A. 商品の投資対象や運用方針を理解したうえで選ぶことが前提です。投資信託の中には複数の資産に分散投資するものもあります。保有本数ではなく、実質的な投資対象と全体の配分を確認してください。
Q. 値下がりしたらすぐにスイッチングすべきですか?
A. 値動きだけで決めることは避けます。値下がりの理由、当初の配分、家計・目標の変化を確認し、必要なら金融機関が提供する資料も参照して判断します。
Q. リバランスは何回すればよいですか?
A. 一律の回数はありません。年に一度の運用状況確認や、家計・目標が変わった時に、当初の配分とのずれを確認する方法があります。
Q. 受取が近づいたら必ず元本確保商品へ変えるべきですか?
A. 一律にはいえません。受取方法、受取開始時期、他の資産、必要な金額を踏まえて判断します。受取時期が近づいたら、現在の税制と資産全体を確認してください。
まとめ
iDeCoの資産配分は、年齢だけで決めず、受取までの期間、家計、他の資産、値下がりへの許容度を組み合わせて考えます。商品選び、配分変更、スイッチング、リバランスは役割が異なります。短期の値動きに反応するのではなく、家計や目標が変わった時に必要な見直しを行いましょう。
主な参照先
本記事は一般的な資産配分の考え方を示すものです。投資信託には元本割れの可能性があります。運用商品・資産配分の選択は、ご自身の判断と責任で、金融機関が提供する情報を確認して行ってください。
執筆・監修:iDeCo比較ナビ編集部
本記事は、金融庁・国税庁・各社公式サイト等の一次情報をもとに、iDeCo比較ナビ編集部が中立的な立場で作成しています。特定の金融商品を推奨するものではありません。


