最終更新日:2026年9月23日
iDeCoの2024年改正では、企業年金に加入する人の掛金上限と、会社員の加入手続きが変わりました。公務員の上限も見直されています。「2024年の変更」と「2026年12月分からの変更」を分けて確認しましょう。
本記事には広告が含まれます。制度の適用は加入区分や勤務先の年金制度によって異なります。
2024年12月の改正で変わったこと
確定給付企業年金(DB)などの加入者、公務員のiDeCo上限は、月12,000円から最大20,000円へ引き上げられました。ただし、全員が20,000円を拠出できるわけではありません。企業型DCの事業主掛金とDB等の他制度掛金相当額を合算して判断します。
企業年金の掛金相当額によっては上限が下がる場合もあります。公務員の共済掛金相当額も計算に含むため、勤務先に確認してください。根拠:iDeCo公式・2022年/2024年の制度改正。
2026年11月分までの掛金上限早見表
| 加入区分・勤務先の制度 | 月額の上限 | 確認点 |
|---|---|---|
| 自営業者等(第1号被保険者) | 68,000円 | 国民年金基金・付加保険料との共通枠 |
| 会社員(企業年金なし) | 23,000円 | 勤務先に企業年金の有無を確認 |
| 企業年金ありの会社員・公務員 | 最大20,000円 | 下記の合算上限による制限あり |
| 第3号被保険者 | 23,000円 | 加入資格や本人の所得状況を確認 |
企業年金ありの場合:月55,000円 − 企業型DCの事業主掛金 − DB等の他制度掛金相当額と、月20,000円のうち低い方がiDeCoの上限です。掛金は月5,000円以上・1,000円単位で、残りの枠が5,000円未満の場合は拠出できません。企業型DCのマッチング拠出との同時利用もできません。
例:事業主掛金20,000円、DB等の相当額20,000円なら、残りの枠は15,000円です。この場合、iDeCoを20,000円に設定することはできません。自分の給与からの天引き額を、事業主掛金と取り違えないようにしましょう。
加入条件・上限の根拠:iDeCo公式・加入資格、掛金、受取方法。詳しい区分別の確認はiDeCoの掛金上限と変更手続きも参照してください。
2026年12月分からの変更は別に確認
厚生労働省は、2026年12月1日施行予定の制度改正として拠出限度額の引上げを案内しています。国民年金基金連合会によると、対象は2026年12月分の掛金からで、引落しは2027年1月からです。2026年9月時点の掛金に、新しい上限を先取りして適用することはできません。
| 区分 | 2026年12月分からの枠 | 注意点 |
|---|---|---|
| 第1号被保険者等 | 月75,000円 | 国民年金基金等との共通枠 |
| 第2号被保険者(会社員・公務員等) | 月62,000円 | 企業年金との共通枠。企業型DC事業主掛金・DB等の相当額を差し引く |
月62,000円は、企業年金がある人も全額をiDeCoに出せるという意味ではありません。勤務先の掛金額と、金融機関が受け付ける変更届・締切を確認してください。上限の引上げだけで、現在設定している掛金が自動で増えるわけではありません。
根拠:厚生労働省・2025年の制度改正(2026年12月施行予定の項目)、iDeCo公式・手続関連のお知らせ。変更手続きと経過措置は掛金上限記事に整理しています。
事業主証明書は原則廃止。ただし払込方法に例外
2024年12月から、会社員等の加入時に必要だった事業主証明書は原則廃止されました。一方、給与天引きで納める「事業主払込」では、引き続き事業主による証明が必要です。「会社の書類は必ず必要」「会社の確認は一切不要」と一律には判断できません。
申込み前に、個人払込か事業主払込か、勤務先の企業年金の種類、提出が必要な書類を受付金融機関に確認しましょう。根拠:iDeCo公式・2024年12月2日のお知らせ。
受取年齢・加入年齢の変更と混同しない
老齢給付金の受給開始時期の上限が75歳になったのは、2024年ではなく2022年4月です。また、60歳以上65歳未満の第2号被保険者や国民年金の任意加入者などへの加入対象拡大は2022年5月の変更です。年齢だけで加入できるとは限りません。
2026年12月には、一定の条件を満たす70歳未満の人への加入対象拡大も予定されています。受給状況などの条件があるため、「70歳未満なら誰でも加入可能」とは判断せず、厚生労働省の加入可能年齢引上げの説明で対象条件を確認してください。
申込み・増額の前に確認する順番
- 現在の加入区分と、勤務先の企業型DC・DB等の有無、掛金額を確認する。
- 何月分の掛金を変更するのかを決め、現行枠と改正後の枠を分けて計算する。
- 金融機関に必要書類、受付期限、適用月を確認する。全国共通の「9月までなら間に合う」といった期限は置かない。
- 生活費・予備資金を残し、継続できる掛金を設定する。節税額や運用益だけで満額を決めない。
iDeCoは原則として60歳まで引き出せず、運用商品によっては元本割れがあります。手数料も確認してください。iDeCoの手数料と改定時期では、運営管理手数料以外の費用も整理しています。
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よくある質問
Q. 公務員の上限は現在も月12,000円ですか?
2024年12月から最大20,000円に見直されています。ただし共済掛金相当額等との合算上限があり、個別の上限を確認してください。
Q. 2026年の上限は年初から62,000円ですか?
いいえ。第2号被保険者の新しい共通枠は2026年12月分から、引落しは2027年1月からです。企業年金がある場合はその掛金等を差し引きます。
Q. 事業主証明書はもう不要ですか?
加入時は原則廃止されていますが、事業主払込の場合は証明が必要です。払込方法に応じた書類を受付金融機関に確認してください。
Q. 上限が増えたら自動的に掛金も増えますか?
上限と設定中の掛金は別です。増額する場合は金融機関で変更手続きと適用月を確認してください。
Q. 75歳まで受け取れる変更は2024年改正ですか?
受給開始時期の上限を75歳に延ばしたのは2022年4月の改正です。加入可能年齢の変更とは別に確認してください。
執筆・監修:iDeCo比較ナビ編集部
本記事は、金融庁・国税庁・各社公式サイト等の一次情報をもとに、iDeCo比較ナビ編集部が中立的な立場で作成しています。特定の金融商品を推奨するものではありません。


