iDeCoは「投資だからリスクがある」と思って躊躇している方も多いでしょう。実は、元本確保型の商品を選べば、投資リスクなしでiDeCoを始められます。
ただし、元本確保型はメリットだけではありません。この記事では元本確保型の仕組み・種類・向いている人・注意点を整理します。
iDeCoの元本確保型商品とは?
元本確保型とは、積み立てた金額(元本)が保証される商品です。株式や投資信託のように価格が変動せず、確実に元本は守られます。
主に2種類があります:
- 定期預金型:銀行の定期預金と同じ仕組み。金利は低いが元本保証
- 保険型(年金保険):生命保険会社の商品。積立利率が設定される
元本確保型のメリット
① 相場に左右されない安心感
株式市場が暴落しても、元本確保型の残高は変わりません。「老後のお金を株式で運用するのは怖い」という方に向いています。
② 節税効果は同じ
元本確保型でも、掛金が全額所得控除される節税効果はまったく変わりません。月23,000円を拠出すれば、年収500万円の方なら年間55,200円の節税になります。
③ iDeCoのルールに守られている
万が一、金融機関が破綻した場合、iDeCoの元本確保型商品は通常の預金とは別に保護される仕組みがあります(保険契約者保護機構・預金保険機構)。
元本確保型のデメリット
① 利率がほぼゼロに近い
現在(2026年)の定期預金金利は年0.02〜0.25%程度。インフレに勝てません。長期で見ると実質的な価値は目減りします。
② 運用益非課税のメリットが生かせない
iDeCoの最大の特徴の一つが「運用益非課税」ですが、元本確保型では利息がほぼゼロのため、非課税の恩恵を受けられません。
③ インフレリスク
元本の金額は守られますが、物価上昇が続くと相対的な購買力は低下します。
元本確保型が向いている人
- iDeCoを始めて間もない方(まず始めることを優先)
- 60歳直前で「受け取りまで時間がない」という方
- 投資の知識がなく、値動きに耐えられない方
- すでにNISAや個別株で十分にリスクを取っており、iDeCoは安定資産にしたい方
元本確保型に向いていない人
- 30〜40代など、運用期間が20年以上ある方(長期なら株式型の方が圧倒的有利)
- 年収600万円以上で節税効果を最大化したい方
- インフレに負けない資産形成を目指す方
元本確保型とインデックスファンドの比較
| 比較項目 | 元本確保型(定期預金) | インデックスファンド(全世界株式) |
|---|---|---|
| 元本保証 | あり | なし |
| 期待リターン(年率) | 0.1%前後 | 5〜7%(過去実績ベース) |
| 30年後の試算(月2万円) | 約720万円 | 約1,700〜2,000万円 |
| インフレへの対応 | 弱い | 強い(株式はインフレに強い) |
| 節税効果 | 同じ | 同じ |
30年という長期で見ると、インデックスファンドとの差は2倍以上になる可能性があります。
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元本確保型が選べる主な証券会社
すべての証券会社が元本確保型を提供しているわけではありません。主要証券会社の対応状況です:
- SBI証券:みずほ銀行定期預金を提供
- マネックス証券:元本確保型あり(金利は要確認)
- 松井証券:元本確保型の提供なし(インデックスファンド中心)
元本確保型を選びたい方は、事前に各証券会社のラインナップを確認してください。
賢い活用方法:スイッチングでリスクを調整する
iDeCoでは「スイッチング」という機能で、既存の運用商品を別の商品に変更できます。
- 若い頃はインデックスファンドで積極運用
- 退職5〜10年前に元本確保型へスイッチング
この方法で、長期の高リターンを享受しながら、受取直前に資産を守る戦略が取れます。詳しくはiDeCoのスイッチングとは?をご覧ください。
Q. iDeCoの元本確保型商品とは何ですか?
積み立てた元本が保証される商品です。定期預金型と保険型があります。投資リスクはありませんが、利率はほぼゼロに近く、インフレには弱いというデメリットがあります。
Q. 元本確保型でもiDeCoの節税効果は受けられますか?
はい、掛金全額の所得控除(節税効果)は元本確保型でも同じく受けられます。ただし、運用益非課税のメリットは金利がほぼゼロのため実質的に受けにくい状況です。
Q. 元本確保型からインデックスファンドに変更できますか?
はい、「スイッチング」という機能で変更できます。逆に、インデックスファンドから元本確保型へのスイッチングも可能です。年齢や状況に応じて使い分けましょう。
まとめ
元本確保型はリスクを取りたくない方・短期での受け取りが近い方には適していますが、長期投資の観点からはインデックスファンドの方が有利です。まずは少額から始めて、徐々にリスクを取る商品に移行していく方法がおすすめです。


