50代からiDeCoを始めるのは遅い?
「50代になってからiDeCoを始めても意味がある?」という質問をよく受けます。結論から言うと、50代からでも十分メリットがあります。ただし、若い年代とは異なる注意点もあります。
本記事では、50代がiDeCoを始めるメリット・デメリット・注意点・シミュレーションを解説します。
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50代でもiDeCoをやる価値がある理由
1. 節税効果は年齢に関係なく受けられる
iDeCoの掛金は全額所得控除になります。50代であっても現役で働いていれば、所得税・住民税の節税メリットは変わりません。
たとえば年収600万円・月23,000円拠出の場合、年間約55,000円の節税効果があります。10年間継続すれば、それだけで約55万円の節税になります。
2. 運用期間が短くてもリターンは出る
50歳から始めて60歳まで10年間、月23,000円を年率5%で運用した場合の試算:
- 総拠出額:2,760,000円
- 運用益(税引前):約620,000円
- 節税額合計(所得税・住民税):約550,000円
- 実質的な恩恵:約117万円
3. 受取開始まで非課税で運用を続けられる
60歳になっても受取を急ぐ必要はありません。75歳まで受取を延ばすことができ、その間も非課税で運用を続けられます。
50代がiDeCoを始める際の注意点
1. 加入期間によって受給開始年齢が変わる
iDeCoは通算加入期間によって、受給できる年齢が変わります。
- 10年以上:60歳から受給可能
- 8〜10年未満:61歳から
- 6〜8年未満:62歳から
- 4〜6年未満:63歳から
- 2〜4年未満:64歳から
- 1ヶ月〜2年未満:65歳から
50歳でiDeCoを始めれば10年間積み立てられるため、60歳から受給できます。しかし55歳から始めると5年しかなく、63歳以降でないと受け取れません。この点は事前に確認してください。
2. 退職金との受取タイミングに注意
iDeCoの一時金と勤務先の退職金を同じ年に受け取ると、退職所得控除を共有します。退職金が大きい場合はiDeCoの受取を5年以上ずらすことで税負担を軽減できます。
詳しくはiDeCoと退職金・退職所得控除の関係を参照してください。
3. 投資商品はリスクを抑えた構成に
20〜30代であれば株式100%でも問題ありませんが、50代は受取まで10年前後しかないため、急落時の回復期間が短くなります。バランスファンドや債券を組み合わせて、リスクを分散させるのが一般的です。
詳しくはiDeCoの運用商品の選び方を参照してください。
50代で特に向いている人
- 年収が高く(500万円以上)、節税効果を最大化したい人
- 退職金が少ない・ない会社に勤めている人
- 老後の資産が不足していると感じている人
- 60歳以降も働く予定で、受取を遅らせられる人
50代で向いていない人
- 55歳以降で加入する場合、受給開始が遅くなることを受け入れられない人
- 退職金が多く、受取時に課税リスクが高い人
- 近い将来まとまった資金が必要な人
iDeCoが向いていないケースの詳細はiDeCoに向いていない人・やめたほうがいいケースで解説しています。
おすすめの証券会社(50代向け)
50代には、サポート体制が充実した証券会社がおすすめです。iDeCo口座おすすめランキングでは手数料・商品・サポートで比較しています。
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よくある質問(FAQ)
Q. 50歳からiDeCoを始めるのは遅すぎますか?
遅くはありません。50歳から始めれば60歳まで10年間積み立てられ、節税効果も受けられます。節税額だけでも10年間で数十万円になるため、十分な価値があります。
Q. 55歳から始めると60歳に受け取れないのですか?
55歳から始めると通算加入期間が5年になるため、受給開始は63歳以降になります。ただし63歳から受取可能であることを踏まえてもなお、節税効果・運用益のメリットは大きいです。
Q. 50代のiDeCoはどんな商品を選べばいいですか?
50代は受取まで10年前後のため、株式100%よりもバランスファンドや株式70%+債券30%の構成が一般的です。eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)などを活用して、リスクを分散させましょう。
Q. 60歳以降もiDeCoを続けられますか?
2022年の制度改正により、65歳まで拠出を継続できるようになりました(国民年金被保険者期間中に限る)。また受取開始は75歳まで繰り下げることができ、その間も非課税で運用を続けられます。
Q. iDeCoと退職金、どちらを先に受け取るべきですか?
退職金が大きい場合は、iDeCoの受取を退職から5年以上後にずらすことで、退職所得控除を別枠で使えます。逆に退職金が少ない場合は同年受取でも問題ないケースが多いです。個別の状況により最適解が異なるため、ファイナンシャルプランナーへの相談も検討しましょう。


